少しづつ秋の気配がしてきましたが、まだまだ暑い今日この頃。
ゾクッとするホラー映画で涼しくなってみてはいかがでしょうか…。
ということで、今回ご紹介したいのはホラー映画好きな私が今まで見てきた中でも一番怖かった映画です。
それが「ヘレディタリー/継承」。
2018年公開のアメリカ映画です。
監督は2019年公開の「ミッドサマー」のアリ・アスター監督で、「ヘレディタリー/継承」は初めての長編作品。
え、これが初長編映画なの?と驚くほど完成度が高く、凝った演出が光る作品です。
あらすじをご紹介しますと、
一家の主であった祖母が亡くなり、母親に複雑な感情を持っていた娘のアニーを始め、夫のスティーブ、16歳の息子・ピーター、13歳の娘・チャーリーは葬儀を済ませ、喪失感を乗り越えようとしていた。しかし、祖母が可愛がっていたチャーリーが奇妙な行動をとりはじめ、家の中でも怪奇現象が頻発し始める。家族に恐怖が満ちる中、衝撃的な事件が起き…。
というストーリー。
ストーリーだけ見るとよくあるホラー作品のようなんですが、演出と俳優陣の演技がすごくて目が離せないんですよ。
主人公のアニーはミニチュア模型アーティストなんですけど、冒頭、そのミニチュアハウスにカメラが寄っていったと思ったら、模型の家のドアからスティーブが現われ、ベッドにはピーターが寝ていて、あれ?と違和感を覚える演出から始まります。
その後も唐突に今のは何だ?という引っ掛かる演出が多発。
それが緊張感を産んでいて、何が起きるのかと目が離せなくなるんですよ。
さらに俳優陣も素晴らしくて。
特に主人公・アニーを演じたトニ・コレットさんと、チャーリーを演じたミリー・シャピロさんが最高。
チャーリーの可愛いのにどこか不気味なたたずまいにはドキドキさせられました。
あと、アニーがクライマックスで見せた表情の変化がもうスゴイの一言。
巻き戻して何回も見てしまいましたよ。
ずっと体に力が入っちゃうので見終わると疲れるんですが、最高に怖くて面白い映画なので、体力に余裕のあるときにぜひ。