わたくしBLが好きで色々読んでるんですが、エロメインの作品よりも登場人物の心の動きを描写した作品が好きでして。
最近読んだものだとヤマダ先生の「鯛代くん、君ってやつは。」や缶爪さわ先生・椿ゆず先生の「みなと商事コインランドリー」、夏目イサク先生の「飴色パラドックス」などがお気に入りです。
そんな中でも男子高校生のピュアで爽やかなBL漫画あめきり先生の「ちょっと待とうよ、春虎くん」をご紹介したいと思います。
あらすじをご紹介しますと、
岸田粋は寮生活を送る高校2年生。ゲイであることがまわりにバレてからは、マスクで顔を隠しながらいじられキャラに徹している。そんなある日、新入生のバスケ部男子・黒部春虎と同室になることに。以前、同室になったルームメイトが粋がゲイだとしって出ていってしまったことから、不安になる粋。しかし、春虎はいつも笑顔で応援してくれる粋に惹かれていき、粋も一生懸命な春虎が好きになるが…。
というストーリー。
ゲイであることで心無いからかいの言葉をかけられたり、避けられたりとリアルにありそうな描写の数々に心が痛くなります。
それでも表情を隠しつつ笑って流していこうとする粋の強さに惹かれていく春虎。
キャラが魅力的に描かれてるからその流れに無理がなくて、素直に応援したくなるんですよ。
2人の触れ合いも初々しくて可愛いし、部活という学生ならではの要素も好印象。
春虎と付き合うことで今までは笑って流そうとしてきた周りからの揶揄に、ハッキリ自分の気持ちを伝えようとする粋の成長ぶりも見どころです。
ゲイの恋愛事情を聞いて、俺には無理だと笑うクラスメイトに、粋が言う言葉もすごく良くて、異性愛者にこそ読んで欲しいですね。
現実に心無い言葉を浴びせられているであろう同性愛者の方々への偏見が少しでもなくなればいいなぁと思います。
爽やかで可愛いけど、現実の厳しいところも描かれた良作ですので、ぜひぜひ一度読んでいただきたい作品です!