外からは中の様子がわからないプライベートな空間、家。
中で何が行われていても、他人が知ることは難しいですし、そうでなければプライバシーが守られないので当然なんですが、もし家の中で恐ろしい犯罪が行われていたら…。
今回ご紹介する雨穴（原作）・綾野暁（漫画）作の漫画「変な家」は、そんな家にまつわるミステリーです。
ざっくりとあらすじをご紹介しますと、
ある日、オカルト専門フリーライターの主人公は、知人からある家の間取り図を見せられる。知人はその家を購入しようと思っているが、その家には用途不明で入ることもできない小さな謎の空間があり、いわくつきの物件なのではないかと相談してきたのだ。そこで主人公はオカルト好きの建築士・栗原に間取り図を見せていることに。するとその家には他にも奇妙な点があると指摘され、さらに驚くべき仮説を聞かされるが…。
というストーリー。
現在第1巻まで発売されており、派手な描写はないものの(事件としてはなかなかスゴイ事件が起きてます)、一貫して不穏な空気が漂っていて、先が気になってしかたありません。
また、登場人物のちょっとしたセリフが伏線になっていたりするので、あれはそういう意味だったのかという伏線回収の楽しさも味わえます。
原作はホラー作家でYouTuberでもある雨穴さんの小説で、YouTubeで変な家の動画作品も配信されています。
雨穴さんといえば、白いお面に全身黒タイツ、加工された高い音声でしゃべり、奇妙な出来事を解き明かしていく動画を発表されているYouTuberで、私もファンなんですよ。
ドラマ「何かおかしい」の原案も担当されていて、その独特な世界観はクセになります。
私は「変な家」の小説は読んでいませんが、YouTubeは見ていて、漫画はYouTubeのその後というか、さらに展開したストーリーになっています。
雨穴さんの作風を考えると、主人公が犯人を指摘するとか、犯人と格闘するといった展開にはならないと思いますが、奇妙な家とそこに住んでいた奇妙な家族はどういう結末を迎えるのかすごく楽しみです。